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どこからお掃除すればいいのかわからない
みゆでしたが、ふと上の方に目をやると、換気扇が汚れておりました。
「あー。換気扇が汚れてるーう」


薄暗くてよくわからないので、イスに上って近づき、まじまじと見ました。
「じーーーっ…うーん…。油汚れいっぱいナリ…」


「今日はココをお掃除することにしようっと♪
洗剤とスポンジで…いいよね♪ガンバルゾー」
ということで、みゆは換気扇のお掃除をすることに決めたのでした。


早速、洗剤を吹き付け、換気扇の内側をコスコスし始めました。
ごしごしごしごし……シャカシャカシャカ…


反対側も同じようにコスコスしてみました。
ごしごしごしごしっっっっっっっっっっ


でも油汚れはしつこいのでなかなか落ちません。
「ん～なかなか取れないナー。」


「そーだ♪いろんな洗剤使ってみよっと♪
スポンジも金属製のとかいろいろ使ってみよっと♪」
みゆは、洗剤とスポンジを換えてみることにしました。


早速、金属タワシと強力洗剤を使って、更にコスコスし始めました。
ごしごしごしごし……ごしごしごしごしっっっっっっっっっっ
ガシガシガシガシっ！！！！


ごしごしごしごし……
ごしごしごしごしっっっっっっっっっっ
ガシガシガシガシっ！！！！
みゆは、ナイ筋肉を使って一生懸命こすりました。


でもやっぱり油汚れはしつこいので落ちません。
「う～ん…汚れが落ちてるように見えない…よーな…
どうすればキレイになるんだろう？」


困ったみゆは、ネット検索してどこかにイイお掃除方法が載ってないか調べてみることにしました。
しばらく検索していると、ドライヤーの熱を使ってお掃除をする方法が書かれているページにたどり着きました。
「…んっ？なになに…？ドライヤーで熱を当てると油が溶けて汚れが落ちる～～？
ほんとかなーーー？とりあえずやってみよう！


半信半疑でしたが、ドライヤーを直接汚れに当ててみることにしました。
ぶおぉぉぉぉ～～～～～～～ん
ぶおぉぉぉぉ～～～～～～～ん
ぶおぉぉぉぉ～～～～～～～ん
…んっ？んっっ？わわわ
お…落ちたー！！！！汚れが落ちたよーーー！


固まっていた油汚れがみるみるうちに液体状になり、ぽたぽたとしたたり落ちてきました。
予想以上の熱効果にみゆは驚きを隠せませんでした。
「すすすすごーーーい！！
フィルターのスキマから、熱によって溶け出した油がたらーりたらーり…落ちてくる！
わああああああ！！！わあああーーーーすごぉぉぉ～～～い♪
こんなイイ方法があったんだねーっ！楽しいっ楽しいよおお～～～～♪♪♪おそうじ～～～♪」


みゆはキレイに取れた油汚れを見てすっかりご機嫌になりました。
「すっかりキレイになってスッキリ♪にこにこるんるん♪♪」


喜びながらふと、拭き取ったあとの換気扇フードに目をやると、違和感のある光景が目に映りました。
るんる…ん…っ…？


よく見ると換気扇フードがひっかき傷のような傷だらけになっておりました。
わーーーっっっっっ！！！！！なにこれーっ！傷だらけ…！！い…一体ナゼ？？？


ネコが爪研ぎでもしたかのような傷が換気扇フードのあちこちにありました。
これは…まさか…タワシでゴシゴシしたのの傷…？


ゆっくり思い出すと、みゆは洗剤を変えた時、ついでにスポンジも金属タワシに変えていたのでした。
そしてその力で思いっきりこすり、換気扇フードを傷つけ、塗装までも傷つけてしまっていたのでした。
ハッ…！！！
さっき、金属タワシでゴシゴシやった…
力いっぱいゴシゴシやった…ゴシゴシ…
い…いやぁぁぁぁぁあ～～～
あぁぁぁぁぁ～～～ぁぁぁぁぁ～～～


換気扇フードを金属タワシで思いっきりコスコスしてはいけない…
…とゆう簡単なコトを…生まれて初めて知ったみゆだったのでした。



その後、みゆは、どうやって修復すればいいか悩み、色々考えたあげく、
黒の油性ペンでぬりぬりしようとしたところに背後から
「何してるの」と、鬼のような形相をした買い物帰りのママに聞かれ、
掃除の時間以上にみっちりとお説教をされてしまったのでした。

おしまい。